インターネットで、「転職」をキーワードとして検索していると転職エージェントを利用した成功談を見つけ、自分も転職エージェントを利用すればどうにかできるのではないか……という思いになることってないでしょうか。
しかし、実際問題転職エージェントのキャリアアドバイザーが馬力を発揮して、駄目人間を優良企業に転職させてくれる訳でもありませんし。
そもそも、転職エージェントのキャリアアドバイザーにあまりにも期待しすぎていることがあるのではないでしょうか。
今回この記事では、
- そもそも転職はしなかった方がいいのではなかったのか
- 転職エージェントのキャリアアドバイザーが何もかもしてくれる訳ではない
- 転職エージェントを使わないメリット
について語りたいと思います。
「転職しようかな……」と思ったら、まずは一読ください。
そもそも転職はしなかった方がいいのではなかったのか
転職エージェントのキャリアアドバイザーが、「いい転職ができるように二人で頑張って邁進しましょう」と、肩をたたいてくれるから、ついその気になって、「自分でも出来るんじゃないかな……」という気持ちになってしまうことがありました。
転職エージェントのキャリアアドバイザーはとても私に優しく接してくれて、大変感謝しなければならないところもあるのですが……。
しかし、実際に結果を言えば、私は転職して成功したとはとても言い切ることができないため、「転職はしない方が良かったのでは……」ということを最近嘆くようになりました。
転職エージェントを利用することで、転職は進められてしまうものの、それ以前に転職は思いとどまった方がいいというケースもあるので、ここでみなさんのため自分の経験値も含め整理しておきます。
転職をあまりおすすめしたくないのは以下のような人たちです。
- 人間関係に不満があるから転職をしたい
- 仕事に不満がある
- 収入に不満がある
- なんだかわからないけど転職したい
- 転職するには早すぎ……
人間関係に不満があるから転職をしたい
自分が転職したいと思ったのは、まさに前会社において人間関係に不信感があったからです。
私は、「この会社はパワハラが蔓延している……」とずっと思っていたのですが。思えば思うほど頭の中でその事態を許すことができなくなってしまったのです。
転職エージェントのキャリアアドバイザーにそのことを相談すれば、「ああ、それだったら転職した方がいいですよ」とあっさり言いました。
その転職エージェントのキャリアアドバイザーの指導に別に間違いがあるとも思っていないのですが。
パワハラは、まさにブラック企業なのですから。
最近、セクハラとか、パワハラとは非常に厳しく追求される時代であるようです。でしたら、潜在しているパワハラの事態も浮き彫りにされて、即刻根絶されるものであると私達は思ってしまいがちです。
少なくともマスコミは、そんな勢いでもってセクハラ、パワハラは悪であると声をあげていることでしょう。
しかし。実際には露呈されないパワハラ行為なんてまだまだいくらだって存在しています……。そして、その行為を堂々と部下が、「パワハラですよね!」と主張することができるのかと言えば、ほとんどの人たちが以前と同じような流れで黙って我慢していることでしょう。
会社とは過去も現在も、依然我慢しなければならない場所ではあるようです。
パワハラとは何か。
それは、単にもっと仕事を頑張れよと背中を押されているだけなのかもしれません。
それをパワハラと思い込むのは、自分自身の心の弱さが存在しているからではないのか。
それを転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談すれば、やはり「パワハラは悪ですよ」と言われ、随分慰められたような気持ちにもなることができました。
ただし、問題は転職したところで、新しい企業にも同じような人物がいてしまって、私の環境は別に何も変わらない……ということです。
つまり、その程度のパワハラかな?程度のものはどの企業にもいまだ蔓延しているということです。
また、あの人間が嫌いだから転職したいという思いもあるのかもしれませんが、そのようなものも結局は転職したところで同じようなタイプの人間は必ずいてしまうものなので、転職して解決することができる問題ではありません。
前会社で、パワハラと一人戦う勇気はありません。しかし、自分自身の考え方を変えることはできたのかもしれませんね。多分、どの社員もそうして成長してきたのではないでしょうか。
仕事に不満がある
そして、当然「仕事自体に不満がある……」という方々もいらっしゃることでしょう。
そのときも、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談すれば、「であれば、転職がおすすめです」と言うのかもしれません……。
しかし、ネットの書き込みの意見を借りますが、そのような人たちが転職をしても、おおよそ新しい仕事のことも好きになることができないと……。そして、再び転職することとなり、転職のクセがついてしまうとも語っています。
また、つまらない仕事は、面白くしてこそ自分自身に成長過程があるとも。
そんなポジティブな人間になることができればいいのですが。
収入に不満がある
そして、「収入に不満がある……」という人たちも転職にはあまりおすすめではありません。
そもそも転職したって、そんな飛躍はできないのです。
そして、給料がアップできるのは、単に残業が多いだけなのかもしれませんし。
一方で転職することで、よけいに給料が下がってしまうケースも多いです。
それよりも、転職を思いとどまって、ちょっとずつでも給料が上がっていくのを長い目で見ていた方がいいのではないでしょうか。
なんだかわからないけど転職したい
「なんだかわからないけど転職したい……」という人たちはいないのかもしれませんが、それでも転職理由がかなりあいまいであるという人たちはいます。
そのような人たちは、少なくとも転職理由が具体的になるまで待っていた方がいいでしょう。
しかし、それだけ年をとってしまう訳ですし、人たちは焦って転職意欲へとかき立てられてしまうのではないでしょうか。
「なんとなく転職したい……」と思っている人たちは、そもそも仕事をしたくない病であるかもしれません。そのような人たちは、転職エージェントを利用するよりも根本的問題を改善しなければならないでしょう。それは、心の甘えの改善です。
そして、なんとなくでは、積極的に転職活動に至ることができないでしょう。転職エージェントのキャリアアドバイザーばかりが頑張っても仕方がないのです。
転職するには早すぎ……
よくあるケースですが、会社に入社したばかりなのにすぐに転職したいと思う方々がいます。まるで、五月病のような感じでしょうか。
そのような人たちも、もう少し頑張って会社に居留まる姿勢って大事です。
つまり自己の精神の問題であり、そんなヤワな体質ではどの会社に転職しても結果は同じです。
そして、大事なポイントですが、短期の転職は転職活動に不利です。企業の面接では必ず、「なんで以前の会社を退職したのですか?」と聞かれる訳ですから。いろいろ具体的な理由を言ったとしても、面接官は、「もう少し我慢できなかったのですか?」と言うことでしょう。
そんな不信感が面接官にあれば、決して内定はしないでしょう。
また、もう少し我慢していたら、仕事というものは面白くなっていくようなものでもあるのです。
会社の仕事とは、ずっと続けてこそ良さがわかってくるものでもあるのではないでしょうか。
転職エージェントのキャリアアドバイザーが何もかもしてくれる訳ではない
転職エージェントを利用すれば、理想の企業へ転職させてくれるという思い込みってないでしょうか。
ネットでは、転職エージェントの広告があふれかっていて、「転職サイト」ではなく、「転職エージェント」を利用することこそが成功のカギであるかのような誤解も受けてしまいます。
転職サイトと、転職エージェントの大きな違いは、転職エージェントには担当のキャリアアドバイザーがついてくれて、転職をしっかりサポートしてくれることです。
また、面接の方法であったり、履歴書の書き方までアドバイスしてくれるから、転職に有利に進むことができます。
ただ一人で黙々と転職と向き合っていると、とかく塞ぎがちな気持ちにもなってしまうものですが、キャリアアドバイザーがいると二人三脚!という逞しい気持ちにもなることができます。キャリアアドバイザーは、かなり頼れる存在だと思う人たちもいることでしょう。
しかし、実際問題、転職エージェントのキャリアアドバイザーが転職をする訳ではありませんし。転職するのは、あなた自身なので。
あなた自身に猛烈にやる気というものが存在していない限り、面接官の前でそのようなネガティブ人間は、すぐに見破られてしまうことでしょう。
転職エージェントを使わないメリット
転職しようと思っている人たちには、転職エージェントを利用する以外にもいろいろな方法があります。
最初から転職エージェントと決め込んでしまうことで、自分自身の可能性を狭めてしまうこともあるのではないでしょうか。
転職エージェント以外の手段を利用することで、自分自身で求人数がとても多いことに気づき、その中には思いもよらないいい条件の転職候補を見つけることができることもあります。
しかし、あまりにも求人数は多いので、あらかじめ関心のある業種・職種を絞り検索するといいでしょう。
転職エージェントに登録することで、まずはあなたを担当しているキャリアアドバイザーと面談をする流れです。そして、自身の条件に一番近い、転職エージェント内に登録されている求人案件を紹介され、キャリアアドバイザーと相談しながらスケジュール調整をしていきます。
転職エージェントでは、求職者が採用されることはイコール利益につながるため、出来るだけ早く決めたいと思っているのです。スピーディーな対応を良しとする方々もいるのかもしれませんが……。
しかし、急かされているように感じもあり、適当ではないのか……という思いもあります。
また、基本的には転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが求職者のリクエストに沿った求人案件を紹介してくれるのですが、どうしても持ち合わせているスキルであったり経験値が企業の基準値に満たない場合、意向とは全然違う求人を紹介されてしまう可能性もあります。
希望とミスマッチの求人であったとしても、一度働いてみればいい会社だったと思うケースもあるでしょうけど。できれば、そのようなケースを鵜呑みにしない方がいいでしょう。転職エージェントを使用しないで、他の方法で転職活動を行うことが賢明です。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、恥ずかしげもなく私の転職体験についてお話ししました。
私の言いたいことは、ふたつ。
転職、転職と焦った考えをもたず、転職しない方がいいケースもあることを知り、思いとどまる意識も必要であること。
そして、あまりにも転職エージェント主義に走るのかどうなのか……ということです。
転職エージェントのキャリアアドバイザーも親身になっていろいろしてくれることがあります。しかし、キャリアアドバイザーが何もかもしてくれて理想の転職ができるのかと言えばそれも違います。
また、あまりにもキャリアアドバイザーに依存度が高いとそれだけ、自身が受け身姿勢になってしまっていることはないでしょうか。
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