転職を考えている方で、事務職への就職を志望しているが、志望動機がうまく書けないという方は多いのではないでしょうか。
事務職は幅広い業種で活躍できる魅力がありますが、逆にそのために自分の強みや企業とのマッチングポイントが定まらず、志望動機が思いつかないというジレンマがあるようです。
そこで本記事では、転職で事務職を目指す場合のメリットと志望動機の書き方について、具体例を交えて解説します。自分らしい言葉で志望動機を書き上げるためのヒントにしてください。
事務職を志望する場合のメリット
転職を検討している方にとって、事務職は魅力的な選択肢の一つです。
転職で事務職を選ぶメリットとしては以下の3つがあげられます。
職種変更のチャンス
これまで営業や技術職などの専門職に就いていた方が、事務職に職種変更するケースは少なくありません。
例えば、営業職からの転職者の場合、顧客対応のスキルは生かせる一方で、数字中心の業績管理からは解放されることになります。
また技術職出身者の場合、専門性はある程度割愛されますが、代わりにコミュニケーション能力やマネジメントスキルを磨く機会が得られます。
事務職は専門知識がなくても入りやすい反面、大卒学歴があれば、ビジネスマナーやPCスキルなどの基本的なリテラシーがあれば比較的スムーズに転職できる職種です。
職種変更を検討している方にとって、新たな環境で再スタートを切るチャンスとなり得ます。
多様な業界で活躍できる
事務職の大きなメリットは、業種業界に関係なく必要とされる汎用性の高い職種であることです。
例えば、営業事務であれば製造業やサービス業を問わず、営業部門のマネジメント業務を担当します。
また、経理事務であれば業界知識がなくても会計事務所と同じような仕事ができます。
自分の適性に合わせて多様な働き方を選択することが可能です。
だからこそ、事務職であれば自分の興味ある業界で新たにキャリアをスタートすることも可能なのです。
製薬会社で医療業界を知りたい、イベント会社でエンタメ業界に携わりたい、といった思いを抱く人も出てくるでしょう。
スキルを活かせる
事務職の大きな魅力は、他の職種で培ったスキルもある程度活かせる汎用性の高さにあります。
例えば、パソコンスキルがあれば文書作成やデータ入力といった事務作業をこなせます。
簿記やビジネス実務法務といった資格も生かせます。
さらに、顧客対応の経験があれば接客業務にも対応できるでしょう。
大切なポイントは、これらのスキルとどのようにマッチングさせるかです。
自分の強みを生かしたい業務内容を明示し、事務職としての適性をアピールすることが肝要です。
また、事務職は専門性よりも汎用性が求められるため、仕事をする上での基本的なスキルや知識があれば比較的スムーズに従事できます。
これまでの職歴を活かすことができるメリットも大きいでしょう。
このように、転職のチャンスとして事務職には多くのメリットがあります。
次からは、志望動機を作成する際のポイントを確認していきましょう。
事務職の志望動機を書く際のポイント
志望動機とは、なぜその会社や職種を目指すのか、入社後の目標と意欲を書くものです。
事務職の場合、次の3つのポイントを意識すると採用側に好印象を与える志望動機を作成することができます。
これまでの職歴とのつながりを意識する
転職をする以上、これまでのキャリアの延長線上に新しい職業観を位置づける必要があります。
それは自己アピールだけでなく、応募者自身がこれからのキャリアをどのように描いているかが見えるからです。
例えば、過去の営業職や接客業で培った顧客対応の経験を生かしたい、データ分析スキルを活用したいと考えているなら、その旨をはっきりと示すことで、人間性とコミュニケーション能力の高さが伝わります。
逆に、データ分析などのスキル活用を志向しているのならば、客観性と論理的思考力の高さをアピールできるでしょう。
過去の経験とどうつなげるかを明示することが、自分の個性と強みを採用側に伝えることに他ならないのです。
これまでのキャリアを生かすという観点こそが、志望動機作成の要となるのです。
企業研究を基に志望動機を考える
志望動機では、なぜその企業が良いのかを示す必要があります。
企業の業務内容や特徴を研究し、自分がどう貢献できるかポイントを考えましょう。
例えば、社会貢献を重視する企業を選ぶのであれば、自分がその理念に共感している点を描写します。
成長性の高い企業を選ぶのならば、自分がそこでどのように成長できるかを具体的に示しましょう。
志望動機とは、単にその企業の魅力を記述するだけでなく、自分とその企業との相性のよさを訴求することです。
一人ひとりの応募者に合わせた志望動機を示せるよう、事前の企業研究が欠かせません。
個人的な事情も控えめに記載
家庭の事情で働き方を変えたいなどの個人的背景が動機にある場合は、控えめに記載することをおすすめします。
その場合に注意が必要なのが、採用側に迷惑がかかる印象を与えないことです。
例えば、家庭の事情で正社員を辞めざるを得なかったという背景は、きちんとした説明が必要です。
その上で、現在は以前以上に働く意欲があること、職務に対する情熱は衰えていないことを強調することが大切です。
「家庭の事情でやむなく退職したが、現在は環境が整ったので意欲120%で働きたい」といった内容を控えめでわかりやすく記載することをおすすめします。
個人的事情を正面から否定せずに説明しつつ、勤務への情熱をアピールすることが肝心です。
このようなポイントを押さえておくことで、自分らしい言葉で志望動機を作成することができます。
次からは実際のサンプルも参考にしながら、具体的な書き方を見ていきましょう。
事務職の志望動機の書き方とサンプル
ここでは、典型的な転職事務職の志望動機パターンを3つ紹介します。
実際のサンプルも参考に、自分の言葉で書いてみてください。
【パターン1】過去の職務経験とスキルを生かす
私はこれまで○○の営業事務としてお客様への電話対応、資料作成などを経験してきました。
お客様対応が好きで、事務作業も得意だったことから、事務職で広くスキルを生かしたいと考えています。
貴社は顧客満足度が高く、社員教育に力を入れている企業だと知り、私の経験と志向する働き方に合致すると感じました。
これからも対人スキルを磨き、サービス業務の真価を発揮できるよう努めてまいります。
【パターン2】家庭の事情で働き方を変えたい
私は子育てと仕事の両立を目指し、働き方を変えたいと考えています。
貴社は育児休暇制度が整っており、家庭と仕事の両立支援に積極的だと知りました。
私はこれまでお客様対応のアルバイトを経験しており、丁寧な応対ができることを強みとしています。
子育てと両立しつつ、サービス精神を発揮できる職場環境が整っている貴社で、早く一社員として働きたいと思っています。
【パターン3】専門職から一般職に魅力を感じた
私はこれまでシステムエンジニアとして勤務してきましたが、業務の専門性よりも、一般職として多角的に業務を行うことにやりがいを感じるようになりました。
貴社はIoT関連企業である一方、従業員教育に力を入れており、働きがいのある環境だと感じています。
これからは、ITスキルとコミュニケーション能力を生かし、事務職として企業力の向上に貢献していきたいと考えています。
いかがでしたか？それぞれの背景に合わせたアピールの仕方で、熱意と可能性を伝えることがポイントです。
自分の経験と企業の特徴を踏まえて、自分らしい志望動機を作成してください。
志望動機チェックポイント
最後に、作成した志望動機が採用側に伝わる内容になっているかを確認するためのチェックポイントを3つ紹介します。
採用側の視点を意識しているか
自分本位の内容になっていないか、採用する側が望む人材像に合致しているかを確認しましょう。
企業理念や業務内容とマッチしているか
志望動機がその企業ならではの内容になっているかを確認しましょう。
熱意が感じられる内容になっているか
加入後の目標と意欲が感じられるか、具体的にイメージできる内容かを確認しましょう。
以上のチェックを行った上で、自分の個性を活かした志望動機を完成させ、転職活動を成功させましょう。
【おわりに】
転職活動では志望動機も重要な要素となります。本記事が、志望動機作成の参考となれば幸いです。転職に自信が持てる魅力的な内容を作ることで、希望の企業への就職実現に近づくはずです。頑張ってください！
コメント