はじめに
人事職への転職を考えている方で、人事の経験が全くない場合、志望動機の作成に悩むことも多いのではないでしょうか。
- 前職で培ったスキルを人事業務に活かせる点を具体的に示す
- 人事職を目指す思いや人事への転職理由を丁寧に説明する
- 応募先企業への貢献意欲を見せる
この3つのポイントを意識して志望動機を作成することで、採用側にアピール力のある内容に仕上げることができます。
本記事では、この3つのポイントを詳しく解説するとともに、人事未経験者の志望動機の例文やNGワードも紹介します。 人事職への転職を検討中の方は、参考にしてみてください。
前職で培ったスキルを人事業務に活かせる点を具体的に示す
人事未経験者が志望動機を作成する際の第一歩は、前職で培ったスキルを人事業務に活かせる点を具体的に示すことです。
人事には採用、労務、教育研修など、さまざまな業務があります。自分が向いている業務を想定し、そこで必要となるスキルを前職で身につけていることをアピールしましょう。
例えば、営業職出身者の場合は、次のようにコミュニケーション能力を採用面接で活用できることを記載するのが良いでしょう。
「営業職として多くのお客様と面談する機会が多かったため、採用面接でのコミュニケーション能力を発揮できると考えています。」
事務職出身者の場合は、事務処理スキルを労務管理業務に活かせることをアピールできます。
「事務職として資料作成やデータ処理などの事務作業に習熟しています。こうしたスキルは労務管理業務でも活かせると考えています。」
前職と人事業務との関連性を論理的に示すことで、人事未経験者であっても即戦力となる可能性を訴求できます。自分の強みを明確にすることがポイントです。
人事職を目指す思いや人事への転職理由を丁寧に説明する
人事未経験からの転職に対する意欲や人事職になりたい理由をしっかりと記載することも重要です。
人事職に興味を持ったきっかけ、どのような魅力を感じているのか、人事で実現したい目標など、人事を目指す思いを込めて記載しましょう。
例えば次のように、人事職を目指した理由と人事で実現したいことを記載するのが良いでしょう。
「大学時代のゼミで人事管理論を学び、人材育成の重要性を実感しました。以来、人事職で従業員の成長をサポートしたいと考えるようになりました。貴社で培ってきた人材開発のノウハウを学び、自分も人材育成に貢献していきたいです。」
人事職を目指すに至った思い入れを採用側に伝えることで、熱意と意欲をアピールできます。
応募先企業への貢献意欲を見せる
志望動機では、単に人事職に就きたいという思いを書くだけでなく、応募先企業にどのように貢献したいかを記載することも大切です。
自社の事業内容や人事部門の方向性を理解した上で、自分がどのような役割を担いたいかを具体的に示すことで、採用側にアピール力が増します。
例えば次のように、応募先企業の人事課題と自分の貢献意欲を関連付けて記載しましょう。
「貴社では、IT人材のfurther採用が課題となっていると拝見しました。私は英会話学校での勤務経験があり、外国人社員の採用に貢献できるスキルを持っています。英語力を活かして、貴社のDX人材採用を推進していきたいと考えています。」
このように企業ニーズと自分の強みを結び付けて記載することで、即戦力として期待できる姿勢を示せます。
人事未経験者の志望動機の例文
ここまで、人事未経験者が志望動機を作成する3つのポイントを解説しました。
次に、参考例として人事未経験者の志望動機サンプルをご紹介します。
【例文1】営業職出身者の場合
前職は自動車メーカーの営業職として、新規顧客開拓からアフターフォローまで幅広い業務に携わりました。特にカスタマーサポート業務が多く、要望把握から課題解決までプロセスを構築する機会が多くありました。こうした経験を人事の業務改善に活かしたいと考え、貴社を志望しました。営業で培った提案力をもとに、効率的な人事業務のプロセス改善に取り組み、生産性向上に貢献できる人材となりたいです。
【例文2】事務職出身者の場合
前職は建設会社の総務部門において、社員異動や退職手続きなどの人事労務業務を担当しました。特に毎月の給与計算業務に5年以上関わってきたため、給与計算業務には自信があります。貴社の人事部門でこの経験を生かし、正確な給与計算と効率的な業務遂行の実現に尽力したいと考えています。人事未経験ですが、前職で培った労務スキルを最大限に活用し貢献したいです。
【例文3】事務・営業混合職種の場合
前職では事務と営業の両方の経験を積んできました。事務処理スキルを生かし効率的な人事労務管理を実現する一方で、営業経験から得たコミュニケーション能力は採用面接などで活躍すると考えています。未経験ではありますが、これまで培ったスキルを人事業務で最大限に発揮し、従業員採用と育成の充実に尽力したいと考えています。貴社の人材育成方針に共感し、一員として業務に取り組みたいです。
志望動機作成時のNGワード
最後に、志望動機作成時のNGワードを確認しておきましょう。
以下のような言葉は採用側から見るとマイナスな印象となる可能性があるので、使用は避けた方が良いでしょう。
- 「人事の仕事を通じて自己実現がしたい」(自己中心的)
- 「貴社の知名度の高さに魅力を感じました」(会社の知名度ばかり看板にする)
- 「未経験なので教えてほしい」(未経験を甘えにする)
- 「人に優しく接する仕事がしたい」(漠然とした表現)
- 「貴社の雰囲気が自分に合っている」(自己視点の表現)
自分の強みと応募先企業への貢献意欲を前面に出すことが大切です。NGワードに注意しつつ、アピール力のある志望動機を心がけましょう。
おわりに
本記事では、人事未経験者が志望動機を作成する際のポイントとして、「前職スキルの活用」「人事職への思い」「企業貢献の意欲」の3点をご紹介しました。
自分の強みを明確に打ち出し、人事職への熱意を示した上で、応募先企業の期待に応えられる存在であることをアピールする志望動機を心がけてください。
人事職での活躍を目指している方の一助となれば幸いです。
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